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ナイン・インチ・ネイルズ 『WITH TEETH』

ナイン・インチ・ネイルズ 『WITH TEETH』 に関するレビュー・試聴・情報を紹介しています。
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ナイン・インチ・ネイルズ『With Teeth』

NINE INCH NAILS 『WITH TEETH』

 今日は打って変わって激しめなロックですが、美しいロックです。90年代からロック界でカリスマ的人気を博しているNINE INCH NAILS(ナイン・インチ・ネイルズ)の音を紹介します。

 特にロックを耳にする方はすでにご存知の方がほとんどだと思いますが一応。NINE INCH NAILSはTrent Reznor(トレント・レズナー・・・マリリン・マンソンのアルバムを手掛けたことでも知られていますね)が打ち込みやサポート・ミュージシャンを駆使して活動しているユニットで、90年代にインダストリアル・ロック(言葉のイメージどおり機械的・金属的なビートにエッジの効いたギターがのったヘヴィロック)の先駆者と称されています。こちらは2005年にリリースされた『ウィズ・ティース』です。

 今作は賛否両論ありましたが、私は肯定派です。とてもメロディアスな印象。相変わらず「凶暴なまでの音圧・音のキレ」&「琴線触れまくりのやさしいピアノフレーズ」が相反する要素として存在していますが、これまでに比べて音数は少なめで実にポップ(聴き易いという意味で)です。

 こちらが試聴です。私的おすすめは、NINとして以前では考えられないほどポジティヴな響きのある1、高速のマシン・ビートにキレた歪んだ音たちが暴れる実は静かで逃走感ある中間部が好きな2、後半のカオティックなピアノが印象的で6&7拍子が絡んだ3、裏拍のシンセが気持ちいいダンスビートの4、じわじわくるローテンポな6、疾走感のある単純にカッコイイハード・ロック9、ゆっくり静かにでも確実に高揚感が得られる10、フィードバック・ギターが織り成す別世界12曲目です。

 インダストリアルという括りよりは真にロックであると・・・
 トレント・レズナーは幼少の頃やはり(作品を聴くと解りますよね)ピアノを習っていたんだそう。幼い頃に両親の離婚を経験し、祖父母に引き取られて育ったレズナーは当時から周囲とは距離を置き、塞ぎがちな性格だったそうです。同時にロックにも目覚め、クイーンやピンク・フロイドなどに夢中になっていった・・・。

 そこで育まれた(形成された)世界観を強く打ち出し世界に衝撃を与えた94年の傑作・名盤2nd『The Downward Spiral』(←試聴可。1stも傑作だと思っていますが・・・いずれ紹介しますね)ほどの「カオティックで攻撃性と儚い美を湛えた音楽」ではないですが、しっかり聴くとトレント・レズナーの冒険心・探究心に満ちたサウンド・プロダクションに気がついていただけると思います。

 前作までの精神的に病んでるでしょ!っていう張り詰めた緊張感ある世界観を求める人にはポップ過ぎるかも知れませんが・・・。私は一聴明るい印象の楽曲の中に潜んだ狂暴性や自己矛盾(?)みたいのものを見つけて楽しんでいます。NINE INCH NAILSとして一所に留まろうとしない姿勢も好印象です。

 ちなみにナイン・インチ・ネイルズのオフィシャルサイトはこちら。壁紙なんかもダウンロードできます。→NINE INCH NAILS

 DVDとのデュアル・ディスクなるものもリリースされています。ファンの方はチェックしてみてくださいね。

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コメント
この記事へのコメント
何故か、
インダストリアルを聴かない私はNINだけは聴くんですよ。
たぶんムーンさんが書いてある通り、
このアルバムでの言うところの
「一聴明るい印象の楽曲の中に潜んだ狂暴性や自己矛盾」みたいなものが好きなんだと思います。
それとトレントの声。
メンバーがコロコロ変わるのに、この世界観を変えずにいられるのは
やはり彼の才能でしょうね。
2006/04/13(木) 22:18 | URL | azzaro #FF3H9HIM[ 編集]
トレント・レズナーの声いいですよね。振幅は激しいけれど薄っぺらじゃなくて。
世界観を作っているすごい才能だと思います。
2006/04/14(金) 09:27 | URL | ムーン@管理人 #-[ 編集]
同感です
初めまして。先日は僕のブログに来てくださりありがとうございました。

Nine Inch Nailsは僕も好きでよく聴いてますし、「The Downward Spiral」が最高傑作だと思っています。「With_Teeth」に賛否両論が起こったのも判る気がします。
でも僕も「With_Teeth」は好きです。確かにポップになっていますが、ポップさというのはNIN元来の魅力の一つでもありましたし、安っぽくはないし、彼の長年の経験値がしっかりと活かされていると思うんですよね。
NINも変わったなぁと確かに思いましたが、これから先が期待できる方向でしたし。
2006/06/26(月) 07:51 | URL | アダバナ #-[ 編集]
アダバナさん、ご来場&コメントありがとうございます。

>確かにポップになっていますが、ポップさというのはNIN元来の魅力の~
私もそう思います。あの激しさの中にある一瞬の安堵感。嵐の中の一輪の花のような感覚が病み付きです。トレント・レズナーのセンス、やはりすごいと思いますね。

体調をちょこっと崩し気味で、返答遅くなってすいません。
2006/06/27(火) 01:31 | URL | ムーン #-[ 編集]
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